ずさん設計横行 震災復興事業

【 PRポイント 】

東日本大震災の復興事業で、異なる工事への同じ図面の流用や安全面での欠陥など、不適切な設計が横行していることが判明しました。設計会社などがずさんな設計をしても、発注主体の被災自治体が人手不足でチェックをできず、県、国も見抜けませんでした。今年は震災から5年となりますが、巨額の国家予算を投じた復興事業で、作業員の安全が脅かされた上、追加工事で無駄な費用もかかる実態が浮かび上がりました。

工事に携わった複数の関係者によると、問題があったのは震災の津波被害を受けた宮城県南三陸町の漁港復旧工事や、仙台市の河川工事、同県沿岸自治体の土木工事です。関係者は「氷山の一角で、ほかにもずさんな設計は多くありました」と明かしました。「税金の無駄遣い」として会計検査院にも報告されました。

南三陸町は2011年10月、被災した寄木漁港と韮浜漁港の設計をジャスダック上場の測量会社、川崎地質(東京)に約4800万円で委託し、13年11月、地元の建設会社を中心とするJV(企業共同体)が落札しました。
ですが設計を精査したJV側が、漁港の海水をせき止める工事で土のうの数が極めて少ないなど安全面の問題を指摘しました。寄木漁港の図面に、被災状況が異なる韮浜漁港と同じ図面が使われていることも判明しました。JV側は設計通りに工事ができず、工法変更で予定より約2千万円余分にかかりました。

国土交通省の外郭団体、土木研究センターの部長は「素人の設計で、作業員にも危険が及びます」と問題視しました。
工事主体の南三陸町の担当者は取材に対し、図面流用があったことを認め「(設計は)あくまで工事の参考資料としての位置付けです」と釈明しました。「より安全な設計方法はあったと思います」と話しました。

宮城県が発注した仙台市の河川工事では、土手の斜面崩壊や増水の可能性など、安全面の検討が設計段階で考慮されていませんでした。作業員の安全を守るため、業者側は想定外の工事を余儀なくされた上、数百万円の追加費用がかかりました。県沿岸のある自治体の土木工事では、実際の工事範囲が設計上の面積より数倍広いことも判明しました。工事場所の地質についての事前説明もなく、工事変更で費用は予定より膨れ上がりました。

職種
雇用形態
勤務地
待遇
業務内容
勤務時間
給与
必要な資格・経験
休日・休暇

0120-355-244